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映画大好き、仕事も大好き。32歳のサラリーマン日記です。2007年、沖縄県での生活がスタート。転勤です。


by Knonac
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人生の光と影、失望と希望。「ミリオンダラー・ベイビー」

ミリオンダラー・ベイビー
/ ポニーキャニオン




c・イーストウッドが、昨年アカデミー賞を受賞(作品・監督・主演女優・助演男優)

した作品。前回の「ミスティック・リバー」がとても良かったので、本作を心待ちに

していた。ボクシングジムを経営し、名トレーナー&カットマンでもあるイーストウッド、

そのジムにて雑用係を任されている元・プロボクサー モーガン・フリーマン、

田舎から上京し、ウェイトレスのバイトをしながら、ボクシングに希望を見出そうとする、

女性ボクサー ヒラリースワンク。それぞれ過去に傷を負う、この3人の人間ドラマを

中心に物語は進む。

見終えた感想は、実に人間臭い、人間愛に充ちたすばらしい作品だった。

前作同様、人間の心の機微を役者の演技だけでなく、映画フィルム特優の映像力で語る

イーストウッドの演出はとても素晴らしい。

光と影がうまく使いこなされていて、暗闇の中に光で照らされた登場人物たちのシーンが

ところどころに登場する。この光と影が人生の失望と希望を暗喩しているようで、

より登場人物たちの過去や心情を浮き彫りにする。

そして、本作のメインテーマともなるだろう、とても印象に残るラストシーンの数分間。

年の差が離れたトレーナーと女性ボクサー。いろんな意味での「愛」が語られている

ように感じた。

恋愛とかそういうものを超越した人間愛。心地よく見終えた。

出会えてよかったと思える作品がまた1つ増えた。


やっぱりモーガンフリーマンは素晴らしい。今回は物語のナレーションも担当。

主役としての華はないかもしれないが、脇にまわれば素晴らしい演技力を発揮する。

主役を生かすも殺すも、実は脇を固める役者(脇役)だったりする。

映画だけじゃなく、色んな世界で。


あとヒラリースワンクも前回主演女優賞を取った「ボーイズ・ドント・クライ」も良かった

けど、今回のほうが◎。本気の演技がとても良く伝わってきた。


次回も役者で選びました。「ザ・インタープリター」


評価(5点満点):☆☆☆☆☆
by Knonac | 2006-02-05 23:06 | 映画