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映画大好き、仕事も大好き。32歳のサラリーマン日記です。2007年、沖縄県での生活がスタート。転勤です。


by Knonac
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「テンポ」は良くても中身が無くては心掴めません。「フォーガットン」

フォーガットン
/ ソニー・ピクチャーズエンタテインメント




面白い映画は、往々にしてストーリー展開の「テンポ」が優れているものが多い。

幕があがってオープンニングタイトルが始まり、一度その映画の世界へ引き込んでしまえば、

後は一切他のことを忘れさせ、エンドロールが流れ終わるまで観客の心を掴む。

それはストーリー展開だけではない。映像の見せ方(たとえばカット割、カットタイミング)、

BGMや音響の計算されたリズムなど、「テンポ」が早い・遅いではなくストーリーに応じて

的確なリズムを刻むことに優れているという事。

好きな映画、良い映画、心に残る映画は、全てこの理論が該当する。

 本作も同様、オープニングが始まり好感触を覚えた。

余計な話は一切処分され、テンポよくストーリーは進んでいく。

中盤までは、ラストへの期待と推理に心奪われ、食い入るように画面に集中していた。

しかし・・・。中盤以降より急激に話しはつまらなくなる。テンポだけは良いのだけれど・・・。

結末などまったく理解しがたいもので、期待と推理は見事に裏切られた。

こんなに納得いかないストーリーも珍しい。

あまりにも観客を馬鹿にしているとしか思えないお粗末なラスト。

SFにしたいのか、犯罪推理ものにしたいのか。

おそらく両方を追ったのだろう。それが上手く描かれた作品も中にはあるけれど、

本作はそのどちらも得ることが出来なかった。

特に後半に多用する「ビューン!」ってシーン。(見た人には分かる)

あれは何なのでしょう?思わず笑ってしまいます。

「テンポ」だけは、最後まで途切れず保てていたのに。

前述の理論は見事に打ち砕かれた。「テンポ」が良いから優れた映画とはいえない。

優れた映画が、「テンポ」も良いのは間違いないけれど。


 ただ、家族ものに弱い自分。

母親の子供に対する愛と絆には共感できたし伝わってきたので、

評価はこれぐらいだろうか。


評価(5点満点):☆☆
by knonac | 2006-04-25 20:58 | 映画